Portofolio
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大草原とパンケーキ 2019年
「タベモノ×ブンガク2」展atフリュウギャラリーの作品です。
全て木版と水彩絵の具です。この部分での本文の表現は、本当に素晴らしく、目の前にその大草原の様子が繰り広げられるような情景描写で、鳥の鳴き声まで聞こえてきそうです。今回制作した中で最も苦戦した作品でした。
…みんなはきれいな草の上にすわって、ひざの上にのせたブリキのお皿から、
パンケーキとベーコンと糖蜜を食べた。風にそよぐ草の上にただよっていた闇が、すこしずつうすれていくにつれて、太陽が上ってくる。まきば鳥がうたいながら、波うつ草の中から高いすみきった空に、まっすぐ舞いあがっていく。小さな真珠のような雲が、頭の上の、はてしない広い青空をただよっている。どの草のてっぺんにも、小さい鳥がとまって、ゆらゆらゆれながら、小さな声でないている。父さんが、あれはディックシセル
(ムナグロノジコ)という鳥だよ、とおしえてくれた。
出典：大草原の小さな家2大草原の小さな家「大草原での一日」